日曜の昼下がり。暖かな日差しが部屋を照らし、穏やかな風がカーテンの隙間をすりぬけていく。

そんな日に「エルフェンリート」を完走しました(どうしてこんなことに)。

完走した感想としては「いろいろ潔くて悪くなかった」という感じ。少なくともあの頃だから許された作品であることは間違いないでしょう。エロティックで、グロテクスで、倫理的にタブーな表現を容赦なく盛り込んでおり、一目みた瞬間にPTAが鬼の形相でカッ飛んできそうだなという印象が一番大きかったです。

とはいえ、エログロに全振りしているかというとそんなことはなく。まあ「グロテクス」な表現においては、爽快感を覚える程度にアレとかコレとかスパスパ切れるので、そういう意味では振り切っていたけれど。「にゅう」の正体や「コウタ」や「蔵馬」との関係が少しずつ明らかになるストーリー構成や演出は秀逸で、グッと引き込まれる瞬間があり、十分サスペンスしてました。また、クリムトをモチーフにしたオープニング映像や鎌倉や江の島を描いた背景美術は細部まで凝っていて、美しかったです。

「BLOODシリーズ」や「ひぐらしのなく頃に」が好きな人は、きっと楽しめるんじゃなかろうかと思います。個人的には何度も見返すような作品ではないと思うけれど、一度見たら忘れられない強烈な作品であり、あの頃の空気を感じられるという点でも魅力的だと思います。