NHKの「視点・論点」という番組をたまに見ているんだけど、今日放映されたトピックがとてもよかったのでシェアしたい。

「むなしさ」を生きる - 視点・論点
「むなしさ」との付き合い方について、所々笑いを入れながら、そして容赦なく切り込みながら語っており、10分という短い放送時間にも関わらず、とんでもない爆弾をいくつも落とされた気分になった。
特に、この解説よ。
最後に、空虚の個人的効用を述べて終わりましょう。それは、空白としてそこに空いたスペースを埋めるようにして、私は歌が生まれたのです。 しかしこの自らの創造物、クリエーションで埋めるというのも、これに期待しすぎると、創造性が枯渇するという危険が生じます。 今や私も大した歌が生まれなくなって来たようです。それで私は、無機的な感覚である空虚を、有機的な土いじりや園芸で、泥に馴染み、何か花が咲くことや実を結ぶことを楽しみにして生きております。そして私個人、最終的な未来は「土に還る」のだと考えるのが空虚には相応しいと思っています。
なんだろう……創作をする人が抱えるしんどさを的確な言葉で表現してくれているというか、かといえドライに突き放さず、その道の先輩として優しくアドバイスしてくれている感じというか。そのしんどさ(または心にぽっかり空いたブラックホール)の正体が「むなしさ」であることを客観的に捉えられればよいが、自分がしている行動がそれを起因としていることに意外と気付けないものなのよな。生きるのってむずかしーね。